2020年 国家一般職(高卒 技術) No.26 電子技術・電子回路 解説

 問 題     

半導体に関する次の記述の ㋐、㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「n 形半導体は、シリコンの単結晶などの真性半導体に価電子が ㋐ の不純物を混入したものであり、この不純物を ㋑ という。n 形半導体では、電子が多数キャリヤとなる。」

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説     

【半導体に関する基礎知識】
半導体は、電気を通す導体と、電気を通さない絶縁体の中間的な抵抗率を有する物質です。p は positive、n は negative の略です。positive つまり「正」の電荷を持つということは、電子が少し足りない「空隙」があります。negative つまり「負」の電荷を持つということは、電子が少し余っています(H27 no27 半導体)。

電子を不足させる場合、ホウ素(B)などの「価電子3個の不純物」を混入します。電子を受け取るので「アクセプタ」と呼ばれます。電子を余らせる場合、リン(P) などの「価電子5個の不純物」を混入します。電子を与えるので「ドナー」と呼ばれます。

【㋐、㋑ について】
n 型半導体では、電子が少し余っています。混入する不純物の価電子は5個です。㋐ が5個なので、正解は 5 です。これにより、㋑ がドナーとわかります。

以上より、正解は 5 です。

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