2020年 国家一般職(高卒 技術) No.24 電気基礎 解説

 問 題     

 

図のような RL 直列回路において、実効値 100 V、角周波数 ω の正弦波交流電圧を加えたところ、回路に流れる電流の実効値は 20 A であった。コイルの誘導性リアクタンス ωL = 4 Ω であるとき、抵抗の抵抗値 R はおよそいくらか。

1. 1 Ω
2. 2 Ω
3. 3 Ω
4. 4 Ω
5. 5 Ω

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

【インピーダンス について】
交流回路において出てくるのは「抵抗 R」、「コイル L」、「コンデンサ C」の3つです。インピーダンスとは、交流回路における抵抗のような値だと考えればよいです。R,L,C を直列につないだ場合、全体のインピーダンス(一般化した抵抗のようなもの)が、以下の式です。ここまでが、交流直列回路に関する基礎知識です。

【交流電源の電圧について】
交流電源では、電圧が周期的に変化するため「実効値」「最大値」といったパラメータが出てきます。実効値は、直流換算した時の値と考えるとよいです。最大値は、その名の通り最大となる電圧です。電圧が周期的に変化しますが、いつでもオームの法則「V = ZI」が成立します。※交流なので、Z はインピーダンスです。

【抵抗値 R の求め方】
V = 100 の時に、20A の電流が流れているため、V = ZI より、Z = 5 です。RL 直列回路なので、全体のインピーダンスは Z = √{R2 + (ωL)2}です。Z = 5、ωL = 4 を代入すれば、5 = √(R2 + 16) より、R2 = 9 ∴ R = 3 となります。

以上より、正解は 3 です。

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