過去問 2019年 国家一般職(高卒 基礎)No.25解説

 問 題     

太陽系の天体に関する記述として最も妥当なのはどれか。

1.太陽系の惑星には,半径は大きいが平均密度が小さく,岩石の表面を持つ地球型惑星と,半径は小さいが平均密度が大きく,気体の表面を持つ木星型惑星があり,土星は地球型惑星である。

2.水星は,太陽系の惑星の中で半径が最も小さく,平均密度も最も小さい。自転周期が公転周期より長いことから,太陽側とその反対側とで表面温度に極端な差がある。

3.火星は,地球と比べて,半径が小さく重力も小さいため,大気は薄く気圧も低い。火星の表面には流水地形や堆積岩地形があり,過去に液体の水が大量にあったと考えられている。

4.木星は,太陽系の惑星の中で半径が最も大きい。その平均密度や組成は地球に近いが,表面付近の気体は主に二酸化炭素で,その温室効果のため表面の温度は約 500 ℃ に達する。

5.衛星は,惑星の周りを公転している天体であり,太陽系の全ての惑星は 1 ないし多数の衛星を持つ。また,大気を持つ衛星や火山活動のある衛星は存在しない。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

選択肢 1 ですが
太陽系の惑星は、地球型惑星:水星、金星、地球、火星 と、木星型惑星:木星、土星、天王星、海王星 に分類されます。土星は木星型です。選択肢 1 は誤りです。

ちなみに
地球型惑星は、ぎゅっと詰まって密度は大きいのですが、そこまで大きくなくて体積が小さいため、結局軽くて、質量が小さいような惑星です。木星型は逆に、すかすかで密度は小さいのですが、とてつもなく大きいため、質量は大きい惑星です。 


選択肢 2 ですが

水星は太陽系の惑星の中で最も太陽の近くに存在します。自転周期が 60 日弱、公転周期が 90 日弱です。自転周期の方が長い、ということはありません。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は妥当です。
火星についての記述です。希薄な大気、という点を特におさえておくとよいです。

選択肢 4 ですが
平均密度や組成は、木星と地球では大きく異なります。地球型、木星型 に分類することからも推測できるのではないでしょうか。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
大気を持つ衛星や、火山活動のある衛星が存在しないわけではありません。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

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