公務員試験 2019年 国家一般職(行政) No.68解説

 問 題     

我が国の子供・若者の現状に関する次の記述のうち,妥当なのはどれか。

1.厚生労働省の「保育所等関連状況取りまとめ(平成 30 年 4 月 1 日)」によると,平成 30 年 4 月 1 日現在の待機児童数は, 5 年前の同日現在と比較するとほぼ倍増している。また,平成 30 年 4 月 1 日現在の待機児童数のうち, 3 歳以上の児童の占める割合は 8 割を超えている。

2.内閣府の「平成29 年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」によると,インターネットの利用内容*1は,小学生では「コミュニケーション」,高校生では「ゲーム」がそれぞれ最も多くなっている。

3.法務省の「平成30 年版 犯罪白書」によると,20 歳未満の少年による刑法犯の検挙人員及び少年人口比*2は,平成16 年以降,減少傾向にある。また,平成29 年における少年による刑法犯の検挙人員を罪名別にみると,窃盗が最も多くなっている。

4.2015 年に実施された「OECD 生徒の学習到達度調査(PISA)」によると,読解力,数学的リテラシー,科学的リテラシーのいずれも,OECD 加盟国中の我が国の順位は5 位以内であるが,3 年前の前回調査と比較すると,読解力以外の二つは得点,順位ともに低下している。

5.文部科学省・厚生労働省の「平成29 年度 大学等卒業者の就職状況調査(平成30 年4 月1 日現在)」によると,平成30 年3 月短期大学卒業者の就職率は約7 割であるが,同月大学卒業者の就職率は,平成9 年の調査開始以降,初めて9 割を超えた。

*1 「コミュニケーション」,「ニュース」,「情報検索」,「地図・ナビゲーション」,「音楽視聴」,「動画視聴」,「電子書籍」,「ゲーム」,「ショッピング・オークション」,「その他」に分類されている。

*2 10 歳以上の少年 10 万人当たりの刑法犯検挙人員。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

選択肢 1 ですが
待機児童数は減少傾向です。選択肢 1 は誤りです。

選択肢 2 ですが
利用内容として多いのは、小学生がゲーム、高校生がコミュニケーションです。選択肢 2 は誤りです。

選択肢 3 は妥当です。
刑法犯は減少傾向にあります。

選択肢 4 ですが
日本の成績は「科学的リテラシー」が 538 点で 2 位(OECD平均493点)、「読解力」が 516 点で 8 位(OECD平均493点)、「数学的リテラシー」が 532 点で 6 位(OECD平均490点)という結果です。全て 5 位以内ではありません。選択肢 4 は誤りです。

選択肢 5 ですが
大卒就職率は 90% 台後半を近年示しています。「初めて 9 割を超えた」わけではありません。選択肢 5 は誤りです。

以上より、正解は 3 です。

コメント