問 題
金属の結晶構造に関する次の記述の ㋐,㋑,㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。
「図Ⅰのような結晶構造では
立方体の中心にある原子は,すぐ上の面にある 4 個の原子と接しており,すぐ下の面にある 4 個の原子とも接している。このような構造を ㋐ 構造といい,この構造では, 1 個の原子に対して 8 個の原子が接している。
また,図Ⅱのような結晶構造では
立方体の面の中心にある原子は,その面内の 4 個の原子と接し,すぐ上の面とすぐ下の面にあるそれぞれ 4 個の原子とも接している。このような構造を ㋑ 構造といい,この構造では, 1 個の原子に対して㋒ 個の原子が接している。」
正解 (1)
解 説
図Ⅰが体心立方、図Ⅱが面心立方です。従って、㋐ が体心立方、㋑ が 面心立方です。
配位数とは
ある粒子に注目した時の、最も近くにある原子の数です。体心立方格子であれば、格子中心の原子に注目すれば、配位数が8とすぐわかります。
一方、面心立方格子においては
格子の一面の中心原子に注目した時、1つの格子だけでは周辺が不完全です。そこで、2つの格子を隣接させて、1つの原子に注目します。すると、配位数が12とわかります。(下図参照。)
以上より、正解は 1 です。
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