公務員試験 2019年 国家一般職(高卒 技術) No.43解説

 問 題     

金属材料の試験法に関する記述 ㋐,㋑,㋒ のうち下線部が妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 試験片に対して徐々に力を加えて軸方向に伸ばし,加えた力と伸びの関係から,材料の引張
強さ等を調べるための試験を引張試験という。

㋑ 試験片に対して球状の圧子を一定の力で静かに押し込み,そのときに出来たくぼみの大きさから,材料の硬さを調べるための試験をビッカース硬さ試験という。

㋒ 試験片に対して急激に荷重を加えて試験片を破断し,この破断に要したエネルギーや破断面の様相等から,材料の靱性等を調べるための試験を衝撃試験という。

1.㋐
2.㋐,㋑
3.㋐,㋒
4.㋑
5.㋑,㋒

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

記述 ㋐ は妥当です。
引張試験についての記述です。(参考 H30no84)


記述 ㋑ ですが
ビッカース硬さ試験では「四角錐」の圧子を押し込みます。「球状」ではありません。ちなみに、押し込み硬さ試験は、他にもあります。この問題を機に、関連事項として、ロックウェル硬さ試験をおさえましょう。

ロックウェル硬さ試験
ダイヤモンドの円錐(頂角120度)、または鋼球を圧子として用います。初めに基準荷重で押し付け、更に一定の試験荷重を加えます。次に、元の基準荷重に戻します。2 回の 基準荷重の「深さの差」を測定し、硬さを算出するという試験です。面積の計算が不要であるため、迅速簡便な試験です。


記述 ㋒ は妥当です。
衝撃試験についての記述です。(参考 H27no41)。


以上より、正解は 3 です。

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