公務員試験 2019年 国家一般職(高卒 技術) No.38解説

 問 題     

コンピュータシステムの処理形態に関する次の記述の ㋐,㋑,㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

・ ㋐ システムは,ネットワークで接続されたコンピュータどうしに主従の関係のない処理形態である。

・ ㋑ は,ネットワーク上の複数のコンピュータ資源を,一つの高性能なコンピュータシステムとして利用する処理形態である。

・ ㋒ は,アプリケーションソフトウェアやデータを自分のコンピュータに置かず,インターネット上のサーバが提供するサービスを利用して処理を行う処理形態である。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説     

㋐ ですが
「主従がない」なので、ピアツーピア システムです。P2P と書かれたりもします。主従の関係があるのが、クライアントサーバ システムです。

システムにおける主従のイメージは、「郵便局」と 「住民」が一例です。郵便サービスを提供する側と、サービスを受け取る側が明確に分かれているイメージです。

㋑ ですが
ネットワーク上の複数の資源を 1つのコンピュータとして利用 なので、グリッドコンピューティングです。仮想機械とは、コンピュータの中に ソフトウェアにより作られる、別コンピュータ環境と考えるとよいです。

例えばですが、1つの PC に OS として入っているのが Windows とします。この時、仮想機械として Linux を導入することができます。すると、アプリケーションの1つのように操作して、1つの PC で Linux 環境も起動できるようになります。

㋒ ですが
アプリケーションやデータを自分のコンピュータに置かないで、サーバ提供するものを利用して処理を行う形式 なので、クラウドコンピューティングです。

ファットクライアントとは、クライアント側で多様な処理が実行できるよう、記憶媒体やアプリケーションソフトなどを色々と実装したコンピュータです。重装備な端末のイメージです。

クラウドコンピューティングにより様々な処理ができると、端末側にはネットワーク接続とデータのやり取りができればよくなります。すると、端末側には大きな記憶媒体や、アプリケーションソフトが不要となり、軽装備となります。軽装備の端末をシンクライアントといいます。

以上より、正解は 3 です。

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