R4年 大気特論 問6 問題と解説

 問 題     

重油燃焼ボイラーの高温腐食において、一般にバナジウムアタックを促進する物質はどれか。

  1. 塩化ナトリウム
  2. 硫酸ナトリウム
  3. 塩化カルシウム
  4. 硫化カルシウム
  5. 硫酸カルシウム

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

バナジウムは高温になると溶け出して、燃焼装置の伝熱面に付着し、腐食させます。また、そこにナトリウムが存在すると燃焼ガス中のSOxと反応して硫酸ナトリウムとなり、これが腐食作用を促進します。このような高温腐食現象をバナジウムアタックと呼びます。

よって、正解は(2)の「硫酸ナトリウム」となります。

参考までに、高温腐食対策としては以下のようなものが挙げられます。併せて確認しておいてください。

  • 高温部の伝熱面の表面温度を下げる
  • 伝熱面の付着物を落とす
  • ドロマイトなどの添加剤を注入して灰の融点を上げる
  • バナジウム、ナトリウムの少ない重油を使用する
  • 定期点検時などを利用し、スケールの除去を行う

コメント