問 題
製紙工場の排水処理に関する記述として、不適切なものはどれか。
- 白水回収には主に凝集沈殿法が用いられる。
- 黒液中のナトリウムや硫黄は、カセイ化工程により水酸化ナトリウムや硫化ナトリウムに再生され、蒸解工程で使用される。
- 黒液の濃縮工程で蒸発した水蒸気は、凝縮後、温水として洗浄工程で利用することができる。
- 酸素脱リグニンの導入により、排水へのBOD負荷は削減できる。
- スラッジボイラーで得られた熱エネルギーは、蒸気として紙の乾燥工程などに利用され、発生した焼却灰はセメント原料などに再利用することが可能である。
正解 (1)
解 説
(1)に関して、白水回収装置では、浮上分離によって原料(微細繊維と塡料)を分離・回収し、再び抄紙原料として用います。また、白水回収装置から排出される水は砂ろ過を行い、抄紙工程におけるシャワー水として再利用します。
そのため、(1)の「凝集沈殿法」が誤りで、ここは「微細気泡を発生させる浮上分離」のように書くのが正しいです。
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