R3年 水質有害物質特論 問12 問題と解説

 問 題     

検定に薄層クロマトグラフ分離-原子吸光法が用いられる有害物質は、次のうちどれか。

  1. シアン化合物
  2. ポリ塩化ビフェニル
  3. 1,4-ジオキサン
  4. アルキル水銀化合物
  5. ひ素及びその化合物

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

選択肢にある各物質の検定方法はいずれも頻出なので、以下に示す物質ごとの検定方法をしっかりと抑えておく必要があります。

(1)で、シアン化合物の検定方法として定められているのは、以下の3つです。

  • ピリジン-ピラゾロン吸光光度法
  • 4-ピリジンカルボン酸-ピラゾロン吸光光度法
  • 流れ分析法

(2)で、ポリ塩化ビフェニル(PCB)の検定方法として定められているのは、以下の2つです。

  • ガスクロマトグラフ法
  • ガスクロマトグラフ質量分析法

(3)で、1,4-ジオキサンの検定方法として定められているのは、以下の3つです。

  • 活性炭抽出-ガスクロマトグラフ質量分析法
  • パージ・トラップ-ガスクロマトグラフ質量分析法
  • ヘッドスペース-ガスクロマトグラフ質量分析法

(4)で、アルキル水銀の検定方法として定められているのは、以下の2つです。

  • ガスクロマトグラフ法
  • 薄層クロマトグラフ分離-原子吸光分析法

(5)で、ひ素及びその化合物の検定方法として定められているのは、以下の4つです。

  • ジエチルジチオカルバミド酸銀吸光光度法
  • 水素化物発生原子吸光法
  • 水素化物発生ICP発光分光分析法
  • ICP質量分析法

以上から、薄層クロマトグラフ分離-原子吸光法は、アルキル水銀化合物の検定方法の一つなので、正解は(4)となります。

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