R3年 汚水処理特論 問21 問題と解説

 問 題     

ICP発光分光分析法に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。

気体の温度を上げていくと、原子の(1)外殻電子が離れてイオンが生成し、電子、イオン、中性の原子及び分子が混合した状態となる。ICPのプラズマは完全には電離していないので、(2)弱電離プラズマという。

ICPは、(3)誘導コイルに高周波電流を流して生ずる(4)電磁誘導によってプラズマを生成しているので「誘導結合プラズマ」と呼ばれ、その中心部の温度は(5)2000~3000℃と高温である。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説    

(5)の「2000~3000℃」が誤りで、正しくは「6000~10000℃」となります。

ICP発光分光分析法は、測定対象の元素を基底状態から高エネルギーの励起状態にまで上げなければいけないので、かなりの高温(6000~10000℃)が必要となります。ちなみに、フレーム原子吸光法のフレーム(炎)の温度が2000~3000℃くらいです。

この問題の文章は、ICP発光分光分析法の特徴を端的に説明した文章となっているので、これをそのまま覚えておくと、類題に対応しやすくなります(ただし、誤っている(5)はきちんと正しい数値で覚えてください)。

今回のように長い文章として出題されることもあれば、部分部分を切り取って各選択肢に短い文章が使われる場合もあります。

コメント