R2年 大気有害物質特論 問10 問題と解説

 問 題     

JISによる排ガス中の鉛分析方法と分析操作に用いる部品、試薬等との組合せとして、誤っているものはどれか。

  •   (分析方法)     (部品、試薬等)
  1. 電気加熱原子吸光法  硝酸インジウム
  2. フレーム原子吸光法  アセチレン-空気
  3. フレーム原子吸光法  鉛中空陰極ランプ
  4. ICP発光分光分析法   トーチ及び誘導コイル
  5. ICP質量分析法     イットリウム溶液

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

(1)で、電気加熱原子吸光法で使う試薬は「硝酸インジウム」ではなく、「硝酸パラジウム(Ⅱ)」です。

電気加熱原子吸光法を用いる鉛分析の概要は次の通りです。

前処理した試料にマトリックスモディファイヤーとして硝酸パラジウム(Ⅱ)を加えた後、一定量を電気加熱炉に注入し、乾燥、灰化の過程を経て原子化し、特定波長(283.3nm)の吸光度を測定して鉛を定量します。また、この際、標準添加法を用います。

今回出題された「硝酸パラジウム(Ⅱ)」のほか、「マトリックスモディファイヤー」や「標準添加法」あたりの言葉も、電気加熱原子吸光法のキーワードとして覚えておきたい用語です。

(2)と(3)で、フレーム原子吸光法の場合、試料溶液をアセチレン-空気フレーム中に噴霧し、光源として中空陰極ランプを用いて原子吸光を測定します。よって、(2)も(3)も正しいです。

(4)で、ICP発光分光分析法では、プラズマを発生させるためにトーチと誘導コイルを使います。よって、(4)も正しいです。

(5)で、ICP質量分析法による測定では、内標準物質として試料溶液にイットリウム(原子記号:Y)溶液を加えます。よって、(5)も正しいです。

以上から、正解は(1)となります。

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