R2年 大気有害物質特論 問7 問題と解説

 問 題     

特定物質を、常温における水に対する溶解度の大きいものから順に並べたとき、正しいものはどれか。

  1. HF > SO2 > H2S > NH3
  2. HF > NH3 > SO2 > H2S
  3. NH3 > HF > SO2 > H2S
  4. H2S > SO2 > HF > NH3
  5. SO2 > HF > H2S > NH3

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

アンモニア(NH3)が水に溶けやすいことは有名ですが、実はふっ化水素(HF)のほうが水に対する溶解度が大きいです。…大きいというより、HFの水に対する溶解度は無限大です。これは特徴的なのでぜひ覚えておいてください。

特定物質の28種類の中では、ふっ化水素(HF)とシアン化水素(HCN)の2つが、水に対する溶解度は無限大となります。また、メタノール(CH3OH)は任意の割合で水と溶解します。

「溶解度が無限大」も「任意の割合で溶解」も同じような意味なので、実際には気にせずに3つまとめて覚えてしまって大丈夫です。気体や固体が液体に溶ける程度を示すときには溶解度という言葉を使い、液体同士の混合のときには溶解度とはあまり言わない…という、それだけの話です。

以上から、選択肢の4つの物質の順序は「HF > NH3 > その他」となるので、選択肢(2)が正解となります。

この段階ではSO2とH2Sの序列がわかっていませんが、わからなくても正解できるような選択肢に(おそらく意図的に)なっているので、気にしなくて大丈夫です。

ちなみに、SO2は水にそれなりに溶け、H2Sはあまりたくさんは溶けません。しかし、これらの大小関係はあまり重要ではなく、無限大に溶けるHFとかなり多く溶けるNH3の特徴を覚えているかどうかが、この問題の肝だと思います。

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