R2年 大気概論 問5 問題と解説

 問 題     

水銀及びその化合物に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 有害大気汚染物質の一つであり、大気中濃度の指針値として、年平均値が0.04μgHg/m3以下と設定されている。
  2. 2017(平成29)年度には、3つの測定地点で指針値を超過していた。
  3. 大気汚染防止法が改正され、2018(平成30)年4月1日から工場及び事業場における事業活動に伴う水銀等(水銀及びその化合物)の排出規制が施行された。
  4. 水銀排出施設には、石炭専焼ボイラー、セメントクリンカー製造施設、廃棄物焼却炉などがあり、それぞれに排出基準が定められている。
  5. 水銀排出施設から水銀等を大気中に排出する者は、定期的に排出ガス中の水銀濃度を測定、記録、保存しなければならない。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

水銀及びその化合物は、環境基準を定めるほどではないけれど、多少の注意を要する物質として指針値が定められています。その指針値は、(1)にもあるように「年平均値が0.04μgHg/m3以下」です。

この指針値の達成状況は、平成29年度実績で全ての地点で基準を達成しています。よって、(2)の「3つの測定地点で指針値を超過していた」が誤りなので、(2)が正解となります。

ちなみに、(2)では「3つの測定地点」と具体的な数値が書いてありますが、有害大気汚染物質の指針値の達成状況を問う問題では、「全地点で達成した」or「1地点でも超過した」の区別さえできれば十分です。

過去の出題を10年以上さかのぼってみても、「3地点という記述が誤りで、正しくは5地点でした」みたいな微妙な問われ方はしません。常に、基準値超過があるかないかが焦点となっています。今回の場合も「水銀は全地点で達成している」とさえ覚えておけば正解することができます。

水銀を含め、指針値の定められた11物質に関する最新の数値はこちらのページの一番下にまとめてありますので、試験前に最新の情報を確認しておくとよいと思います。

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