R2年 大規模大気特論 問4 問題と解説

 問 題     

固定点源から排出され、x方向に流れる煙流について、x軸と直交するy軸上の濃度分布の、一般に採用されている形状を図に示す。この分布形に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. この分布形はと表される。
  2. この分布形は正規分布と呼ばれている。
  3. 拡散幅σyは、数学的には標準偏差である。
  4. 点源からの距離xの大きさにかかわらず、σyは一定である。
  5. 縦軸上のAの位置の高さは約0.61C0である。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

問題の図は、平坦地域の高煙突からの煙の拡散予測モデルによく使われる、正規分布形のプルーム式を図示したものです。

ここで、σyは水平拡散幅を表しています。煙が煙突から出て風に運ばれていくのをイメージしてほしいのですが、煙の広がり方は、最初は煙突のすぐそばの1点から始まり、そこから風に乗って流れていくにつれ、その幅も広がっていきます。

(4)には「点源からの距離xの大きさにかかわらず、σyは一定である」とありますが、上記のようにイメージすると、xが小さいと拡散幅σyも小さく、xが大きいと拡散幅σyも大きくなると考えられます。

よって、これが誤りの記述なので、正解は(4)です。

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