R1年 大気特論 問6解説

 問 題     

ガスタービンに関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 圧縮機、燃焼器、タービンの三つの要素から成っている。
  2. 都市ガス、LNGの他、軽油、灯油なども使用できる。
  3. 燃焼過程で、ばいじんは発生しない。
  4. 生成されるNOxは、サーマルNOxが主である。
  5. 高温燃焼領域の滞留時間を短くするほど、NOxの生成は少ない。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

ガスタービンは(1)の通り圧縮機、燃焼器、タービンの三つの要素で構成され、(2)にあるように都市ガス、LNGなどを高温で燃焼させてタービンを回転させます。

都市ガスやLNGは様々な燃料の中では不純物の少ない燃料といえますが、それでも燃焼によってどうしても多少のNOxやSOx、ばいじんが発生してしまいます。よって、(3)の記述が誤りで、これが正解の選択肢です。

燃料が由来となって生じるNOxがフューエルNOx、空気中の窒素が由来で生じるNOxがサーマルNOxです。ガスタービンの場合、(3)で解説した通り燃料に含まれる窒素分は少ない一方、燃料を高温で加熱するので空気中の窒素が反応してNOxになりやすいです。

よって、(4)にあるように、生成されるNOxは主にサーマルNOxです。

また、サーマルNOxは高温燃焼が原因で生成するため、この時間を減らせればNOxの生成は減ります。よって、(5)も正しいです。

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