問 題
図はクロム(Ⅵ)排水の処理フローの一例である。槽へ添加するものA~Dの組合せとして、最も適切なものはどれか。
- A B C D
- NaOH NaHSO3 H2SO4 高分子凝集剤
- NaOH NaClO H2SO4 NaHSO3
- H2SO4 NaHSO3 NaOH 高分子凝集剤
- H2SO4 NaClO NaOH NaHSO3
- H2SO4 FeCl3 NaOH NaHSO3
正解 (3)
解 説
クロム(Ⅵ)の処理の流れは以下の通りです。
まずクロム(Ⅵ)をクロム(Ⅲ)に還元します。これは、のちに凝集・沈殿をしやすくするためです。ここで、クロム(Ⅵ)をクロム(Ⅲ)に還元するためには酸性下で還元剤と反応させる必要があります。
つまり、還元槽(図中の最も左側)では、まず(A)のところで酸性にするための酸を加え、次に(B)のところで還元剤を注入します。
(A)は選択肢が硫酸(酸)か水酸化ナトリウム(塩基)かなので、これは硫酸が正解です。(B)は選択肢が亜硫酸水素ナトリウム(還元剤)か次亜塩素酸ナトリウム(酸化剤)か塩化鉄(Ⅲ)(酸化剤)なので、亜硫酸水素ナトリウムが正解です。
ここまででクロム(Ⅵ)はクロム(Ⅲ)になったのですが、今のところ液性が酸に傾いているため、ここで中和します。それが図の2番目の槽(中和槽といいます)です。
(C)の選択肢は水酸化ナトリウム(塩基)か硫酸(酸)なので、酸性状態を中性にするために水酸化ナトリウムを加えます。
そして、中性状態で図の3番目の槽(凝集槽といいます)にて凝集剤を加えフロック(塊)を作り、最後の沈殿槽にて沈殿分離します。
(D)の選択肢は高分子凝集剤か亜硫酸水素ナトリウム(還元剤)かなので、ここでは高分子凝集剤を使います。
以上から、正解は(3)です。
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