R1年 大規模大気特論 問2 問題と解説

 問 題     

ダウンウォッシュに関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 煙突頂部で発生する場合はダウンドラフトとも呼ばれる。
  2. 発生を避けるには、煙突出口の上向き吐出速度を風速の1.5倍以上にすることが有効である。
  3. 同じ吐出速度でも、煙突出口付近の形状が複雑な場合、発生しやすくなる。
  4. 付近の建造物によっても発生することがあり、煙突高さをそれらよりも2.5倍以上高くする必要がある。
  5. ダウンウォッシュが発生すると、そうでない場合に比べ、着地濃度が高くなる。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

ダウンウォッシュは、煙突から出た煙が煙突自身やそばの建物によって渦を作り、それにより煙が地上へと降りてしまう現象のことです。

これが起こると煙に含まれる汚染物質が拡散せず、近くに濃度の高いまま着地することになります。よって、ダウンウォッシュが起こらないように工夫する必要があります。

ダウンウォッシュを防ぐ方法には、以下の3点があります。

  • 吐出速度を風速の1.5倍以上とする
  • 煙突高さを付近の建造物の2.5倍以上とする
  • 渦が生じにくい形状の煙突にする

また、似たような言葉にダウンドラフトがあります。これもダウンウォッシュの一種ですが、「煙突」ではなく「建造物」によってダウンウォッシュの現象が起きるとき、これを特にダウンドラフトと呼ぶことがあります。

よって、(1)の「煙突頂部」が誤りで、「建造物」にすれば正しい記述となります。

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