R1年 大規模大気特論 問1 問題と解説

 問 題     

煙の拡散に関連する記号の説明として、誤っているものはどれか。

  1. 有効煙突高さHeは、実煙突高さに煙上昇高さを加えたものである。
  2. Cmaxは通常、煙源の風下の最大着地濃度を意味する。
  3. γdは気温鉛直分布における乾燥断熱減率を表す。
  4. 温位θは、気圧の低い上層などの大気を、標準気圧(1000hPa)のもとへ断熱的に移動したときの温度に相当する。
  5. 排出熱量QHは、排ガス量と排ガスの絶対温度の積である。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説    

(5)に関して、排出熱量QHは、「単位時間あたりに排出される熱量」を意味します。具体的には、空気の定圧比熱Cp、空気密度ρ、排ガス量Qv、排ガスと周囲大気との温度差ΔTを用いて、QH = CpρQvΔT の式で表されます。

よって、「排ガス量と排ガスの絶対温度の積」ではなく、周辺大気の温度も影響してくるため、(5)が誤りです。

ちなみに、単位の観点から判断することもできます。排出熱量QHは単位時間あたりの熱量であるため、単位は [W]=[J/s] となります。一方、排ガス量 [m3/s] と絶対温度 [K] の積だと [m3・K/s] となり、これは [J/s] とは一致しないため、(5)が誤りだと判断できます。

以上から、正解は(5)となります。

なお、この問題は選択肢(5)よりも(1)~(4)の内容のほうが重要です。そのため、これは消去法で解いてもよいかもしれません。

コメント

  1. あ より:

    J/sは仕事であって熱量ではない

    • (管理人) より:

      排出熱量QHの単位は[J/s]となります。(仕事は[J]です。)
      いわゆる熱量[J]とは扱いが異なるため、解説を一部見直しました。