H30年 大気概論 問9 問題と解説

大気汚染の人に対する影響に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. ある汚染物質が有害であるか無害であるかを決定する主要因子は、その汚染物質の物理的・化学的性状、暴露量及び暴露される生体側の条件である。
  2. 暴露量は、一般には、生体をとりまく環境中の汚染物質の濃度と暴露時間(濃度×時間)で表される。
  3. 健康への影響は、機能障害、疾病、死亡などに分類される。
  4. 健康への悪影響が観察されない暴露量を無毒性量(NOAEL)という。
  5. 影響に閾値がない場合、実質的に安全とみなすことができるリスクレベルとして、我が国では生涯リスクレベル10-6(1/100万)を目標にしている。

 

 

 

 

 

正解 (5)

「10-6(1/100万)」が誤りで、正しくは「10-5(1/10万)」となります。

日本の人口を大雑把に1億人と考えると、ある大気汚染物質によって一生の間に健康被害が出てしまう人が1000人くらいに収まれば、まぁ許容範囲である…というような考え方です。

これは決してマイナーな知識ではありませんが、一方で、このような切り口の出題は珍しいです。そのため、(5)の記述に自信が持てない場合もあるかと思います。しかし、(1)~(4)に書かれていることが基本的な内容で、かつ、特に矛盾点もないため、少なくとも消去法によって正解を選べるようにはしたいです。

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