H30年 公害総論 問14 問題と解説

ダイオキシン類に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。

我が国では、平成9年12月から(1)大気汚染防止法(2)廃棄物の処理及び清掃に関する法律による対策が進められ、(3)ダイオキシン類対策特別措置法(平成11年)によって規制されている。現在は(4)第4次削減計画が進められており、平成27年の排出量は118~120g‒TEQ/年で、(5)目標量(176g‒TEQ/年)を下回っている。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

(4)の「第4次削減計画」が誤りで、正しくは「第3次削減計画」となります。

しかし、これはややマニアックな内容なので、消去法で解くか、もしくは捨て問題扱いにしてしまっても仕方ないと思います。

まずこの文章の中で最も重要なのは(3)の「ダイオキシン類対策特別措置法」です。ダイオキシン類対策の軸となる法律なので、名称はもちろん、施行されたのが平成11年ということも押さえておいてください。

ダイオキシン類はごみを燃やした焼却灰から生じることが多いので、燃焼ガスやごみに係る法律である「大気汚染防止法」や「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」との関連が深いです。よって、(1)と(2)は合っています。

(5)に関しては「目標量」という文言が正しいかどうか判断するのは悩ましいかもしれませんが、とりあえず文章として矛盾はないので良しとします。なお、実績値や目標量は問題文に書かれている通りですが、これらはダイオキシン類対策を始めた年(基準年:平成9年)と比べておよそ1/50程度の数値です。ダイオキシン類対策はそれだけ有効に機能したということになります。

以上から、(4)に関する知識がなくても、(1)~(3)、(5)が正しいので(4)が誤りだと推測することができます。

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