H29年 大気有害物質特論 問9 問題と解説

JISのイオンクロマトグラフ法による排ガス中の塩素分析方法に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。

試料ガス中の塩素を(1)p‒トルエンスルホンアミド吸収液に吸収して、塩素を(2)クロラミンTに変えた液を分析用試料溶液とする。これに少量の(3)シアン化カリウム溶液(4)水酸化カリウム溶液を順次加えて(5)塩化シアンとした後、イオンクロマトグラフ法で測定し、そのピーク面積から塩素の濃度を求める。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説    

クロラミンTをシアン化カリウム(KCN)と水酸化カリウム(KOH)で処理すると、シアン酸イオン(OCN)が生成します。

(5)は「塩化シアン」となっていますが、イオンクロマトグラフ法で測定する以上、イオンの形でないと測定できないので、これが誤りです。この部分は、上記の通り「シアン酸イオン」と直す必要があります。

イオンクロマトグラフ法による排ガス中の塩素分析方法は頻出なので、この問題文の手順をきちんと覚えておくことをお勧めします(もちろん、(5)を正しいものに直した上で覚えてください)。

コメント