H29年 大気有害物質特論 問3 問題と解説

ガス吸収による有害物質の処理操作の特徴に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. ほぼ100%の除去率を容易に得ることができる。
  2. 集じん、ガスの冷却などを兼ねることができる。
  3. 処理コストは比較的低廉である。
  4. 有害物質を溶解した吸収液の腐食性に注意する必要がある。
  5. 排水処理施設の設置が必要になる場合がある。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

(1)は誤りです。ほぼ100%の除去率を容易に得ることができるというのは、「ガス吸収」ではなく「ガス吸着」の長所です。

ガス吸収は液滴や液膜にガスを吸収させる湿式処理であり、高濃度の有害物質を処理するのに適していますが、吸収平衡や物質移動抵抗が存在するため、簡単にほぼ100%の除去率を得ることはできません。

一方、活性炭などを用いるガス吸着は、低濃度・微量ガスの処理に適しており、ほぼ100%に近い高い除去率を達成できるのが大きな特徴です。

(2)は正しいです。ガス吸収は液体を排ガスと接触させる湿式装置であるため、有害ガスの吸収と同時に、ダストの捕集や高温ガスの冷却を兼ねることができます。

(3)は正しいです。ガス吸収は水や安価なアルカリ水溶液などを循環して使用するため、吸着剤の定期的な交換や加熱再生が必要となるガス吸着に比べて処理コストが比較的安く済みます。

(4)は正しいです。塩化水素(HCl)やフッ化水素(HF)、硫黄酸化物(SOx)などを吸収液に溶解させると強酸性を示すため、吸収装置や配管の腐食対策に注意する必要があります。

(5)は正しいです。ガス吸収は湿式法であるため、有害物質を吸収した後の廃液が発生します。そのまま放流することはできないため、中和処理や沈殿処理を行う排水処理施設が必要となります。

以上から、正解は(1)となります。

コメント

  1. 匿名 より:

    ガス「吸着」であればほとんど100%の除去が可能と電話帳にはありますね

    • (管理人) より:

      解説を見直しました。ご指摘ありがとうございます!