H29年 汚水処理特論 問11 問題と解説

BOD200mg/L、流量200m3/日の汚水を曝気(ばっき)槽容量100m3、MLSS濃度2000mg/L、BOD除去率95%で処理している活性汚泥処理施設がある。

この施設の1日当たりの必要酸素量(kg/日)として、正しいものはどれか。ただし、必要酸素量は次式により求めるものとして、a’は0.5、b’は0.1とする。

ここに、

  • X:必要酸素量(kg/日)
  • Lr:除去BOD量(kg/日)
  • Sa:曝気槽内汚泥量(kg)
  • a’:除去BODのうち、エネルギー獲得のために利用される酸素の割合
  • b’:汚泥の内生呼吸に利用される酸素の割合(1/日)
  1. 29
  2. 34
  3. 39
  4. 44
  5. 49

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

問題文で与えられた式にあるa’、Lr、b’、Saのうち、a’とb’はすでにわかっているので、LrとSaを計算した上で、この式に代入することになります。

まずは除去BOD量Lrについて、これは単位[kg/日]からもわかるように、1日の間にどれだけのBOD量を除去できるかを表すパラメータです。

問題文でBOD濃度と汚水流量が与えられているため、その積が流入してくるBODの総量となり、また、BOD除去率も95%とわかっています。よって、以下の計算によってLrを求めることができます(単位を揃えるため、BOD濃度を200[mg/L]=200[g/m3]=0.2[kg/m3]に変換しています)。

また、曝気槽内汚泥量Saについて、こちらは曝気槽の容量とMLSS濃度との積で表すことができるため、その値は以下の通りとなります(単位を揃えるため、MLSS濃度を2000[mg/L]=2000[g/m3]=2[kg/m3]に変換しています)。

あとはこれらの数値を問題文で与えられた式に代入すれば、求める答えを計算することができます。

コメント