H29年 公害総論 問7 問題と解説

成層圏オゾンに関する(ア)~(オ)の記述のうち、正しいものはいくつあるか。

  • (ア) 太陽からの強い紫外線によって酸素分子が解離して酸素原子となり、これが酸素分子と反応してオゾンが生成する。
  • (イ) オゾンは主に波長320nm以上の光を吸収して分解する。
  • (ウ) 塩素原子、臭素原子によってオゾンが連鎖的に分解する。
  • (エ) 塩素原子、臭素原子は、成層圏に到達したクロロフルオロカーボン、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハロンなどが強い紫外線で分解されて生成する。
  • (オ) オゾンが減少すると紫外線の地上への到達量が増え、人の健康に有害な影響(皮膚がん、白内障など)を与えるが、植物の生長を促進させる効果がある。
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正解 (3)

 解 説    

(ア)は正しいです。酸素分子(O2)と酸素原子(O)との反応で、オゾン(O3)が生成します。

(イ)は誤りです。オゾンは320nm以下の紫外線を吸収すると、分解して酸素分子になります。

(ウ)と(エ)は両方とも正しいです。フロン類はその分子中に塩素原子や臭素原子を含み、紫外線と反応すると分解して塩素原子や臭素原子を放出します。それらがオゾンと反応するとオゾンが連鎖的に分解され、オゾン層に穴が空いた状態、つまり、オゾンホールができてしまいます。

(オ)は誤りです。紫外線は人にも有害ですが、植物にも有害です。よって、前半部分は正しいものの、「植物の生長を促進させる効果がある」が明確な誤りです。

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