H29年 ばいじん・粉じん特論 問14 問題と解説

排ガス中のダスト濃度測定における等速吸引に関する記述中、(ア)~(ウ)の中に挿入すべき語句の組合せとして、正しいものはどれか。

吸引速度がダクトを流れる排ガス速度より小さい場合、測定されるダスト濃度は、真のダスト濃度より( ア )なり、ダストの粒子径が大きいほど、真の濃度との差は( イ )なる。等速吸引しても吸引ノズルの向きがガス流れに対して傾いていると、計測されるダスト濃度は、真の濃度より( ウ )なる。

   (ア)   (イ)   (ウ)

  1. 大きく  大きく  大きく
  2. 大きく  大きく  小さく
  3. 大きく  小さく  大きく
  4. 小さく  大きく  大きく
  5. 小さく  小さく  小さく

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

吸引速度が小さい場合、吸引口が排ガスを吸う力よりも、周り(吸引口のない部分)の排ガスが勢いのほうが強くなります。そうすると、本来であれば吸引口に入るはずだった排ガスまでもが周りの流れに引っ張られるため、吸引するガス量が減ります。

一方、同じく吸引口の軌道にあるダストは、ある程度の重みを持っているため、周囲のガスの流れに引っ張られて軌道を曲げることもなく、そのまま直進して吸引口に入ります。もちろん、軽いダストは排ガスと一緒に引っ張られてしまいますが、とはいえ、引っ張られた排ガスの分に比べれば少ないため、結果として、吸引速度が小さい場合と実際のダスト濃度よりも大きく計測されることになります。

よって、(ア)は「大きく」になります。

等速吸引時のダスト濃度測定における吸引速度は、ダストの粒子の大きさがないもの(=0)として考えています。そのため、本当に粒子径が0なら(有り得ませんが…)、その誤差もないといえます。実際には粒子径があるのでその分は誤差が生じ、その粒子が大きければ大きいほど、誤差も大きくなります。

よって、(イ)は「大きく」になります。

等速で吸引してもプローブの向きが排ガス流れの向きに直面していないと、ダスト濃度は実際の濃度より小さく計測されます。これは、傾きがあることにより、吸引口の面積のうち、排ガス流れの向きに直面した面積(有効面積)が小さくなるためです。

真夏の太陽が南中したときの真上からくる日射量と、真冬の太陽が南中したときの斜めからくる日射量の違いをイメージするといいかもしれません。太陽自身は1年中同じ能力を持っていても、角度によって、受ける熱量は変わってきます。あれと同様、吸引口も、斜めでは排ガスを効率良く受け切れません。

よって、(ウ)は「小さく」になります。

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