H28年 ばいじん・粉じん特論 問7 問題と解説

集じん装置と関わりの深い無次元数に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. レイノルズ数Reは、ガス粘度に反比例する。
  2. ストークス数Stkは、粒子径に正比例する。
  3. 遮りパラメータRは、粒子径に正比例する。
  4. 拡散パラメータDは、ガス粘度に反比例する。
  5. ペクレ数Peは、粒子径に正比例する。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

(3)~(5)はマニアックな内容なので気にしなくていいと思いますが、(1)のレイノルズ数と(2)のストークス数は大事です。

(1)のレイノルズ数Reとは、慣性力と粘性力との比で表されます。大雑把にいうと、流れやすさの尺度として使われます。この数値が高いほど流れが良く(=抵抗が小さく)、数値が低いほど流れが悪く(=抵抗が高く)なります。よって、Reがガス粘度に反比例するという(1)の記述は正しいです。

(2)のストークス数Stkは、粒子の沈降速度に関わるパラメータで、以下のような式で表されます。

  • Stk:ストークス数
  • dp:ダストの粒子径
  • ρp:ダストの密度
  • v:速度
  • μ:ガスの粘度
  • d:吸引ノズルの内径

捕集体の長さよって、Stkは「粒子径に正比例」ではなく「粒子径の2乗に正比例」します。

コメント