H28年 ばいじん・粉じん特論 問5 問題と解説

電気集じん装置に関する記述中、(ア)~(ウ)の中に挿入すべき語句の組合せとして、正しいものはどれか。

一般に広く用いられるものは( ア )であり、中容量以上の装置では通常は( イ )が用いられる。産業用として広く用いられるのは( ウ )である。

   (ア)   (イ)   (ウ)

  1. 円筒形  水平形  一段式
  2. 平板形  水平形  二段式
  3. 円筒形  垂直形  二段式
  4. 平板形  水平形  一段式
  5. 円筒形  垂直形  一段式

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

電気集じん装置は装置自体の形から平板形と円筒形に分けられますが、より一般的なのは平板形のほうなので、(ア)には「平板形」が入ります。

また、ガスの流れる向きで分類すると水平形と垂直形に分けられますが、容量が大きいときには水平形を使うのが普通です。ガス流量が多いとき、垂直型ではガスをうまく均一に流すのが難しいためです。よって、(イ)には「水平形」が入ります。

一段式と二段式というのは、荷電形式による分類です。ダストの荷電とダストの集じんを一緒にやるのが一段式で、それぞれを分けて行うのが二段式です。

一段式だと同じ場所で荷電と集じんを行うので、再飛散のリスクが減ります。二段式だと荷電部と集じん部が分かれているため、逆電離を避けることが可能です。

また、一段式だとダストを荷電させるためにスペースが必要なので、電極間隔をあまり狭くするわけにはいきませんが、二段式は荷電部と集じん部が分かれているため、集じん部での電極間隔を狭くすることで集じん電極面積を大きくすることが可能です。そのため、二段式は装置の大きさが小さくて済みます。

よって、一段式は再飛散の面でメリットが大きいので産業用として使われ、二段式は装置が小さいというメリットが大きいので、家庭用の空気清浄器などに用いられます。以上から、(ウ)には「一段式」が入ります。

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