H27年 汚水処理特論 問21 問題と解説

フレーム原子吸光法に関する記述中、下線を付した箇所のうち、誤っているものはどれか。

試料原子化部の予混合バーナーでは、(1)助燃ガスによって試料溶液が(2)チャンバー内に吹き込まれて、(3)燃料ガスと混合され(4)径の大きな粒子だけが(5)バーナーヘッドに送られ、試料中の分析対象元素の濃度が測定される。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説    

(4)は「径の大きな粒子」ではなく、「径の小さな粒子」です。

チャンバーからバーナーヘッドへ試料が送られる際、重いもの(径の大きな粒子)だけが移動できて、軽いもの(径の小さな粒子)はチャンバーに残るというのは物理的に考えにくいです。

また、径の大きな粒子というのは構成成分に「ムラ(偏り)」が生じやすいので、径の大きな粒子を測定するよりも、径が小さい粒子を数多く測定したほうが、試料自体の構成成分を精確に反映した測定結果が得られます。

次の問題(問22)はフレーム原子吸光法ではなくICP発光分光分析法についての問題ですが、チャンバー内において、重い試料がドレンに落ちて、軽い試料だけが測定部へと進むのは同じです。ぜひ、問22も併せて確認しておいてください。

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