H27年 大規模大気特論 問6 問題と解説

平均化時間の相違による濃度推定法に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 大気汚染濃度を予測するための拡散モデルでは、その予測対象に合わせて適切な平均化時間で予測できることが要求される。
  2. 爆発性ガスが漏出したときの安全対策の検討においては、数分の平均化時間での濃度が必要である。
  3. SOx、NOx、COなどの大気汚染物質は、一般に1時間平均値での評価が基礎となる。
  4. 地球規模での環境汚染のシミュレーションでは、年平均値や月平均値での評価が適切である。
  5. 環境基準に定められた日平均の98%値と年平均値の統計的な関係を用いる方法がある。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

平均化時間を数秒とするのは、有害化学物質、引火性ガス、爆発性ガスの事故時放出時です。

平均化時間を数分とするときは、悪臭、化学物質の漏洩です。

平均化時間を1時間とするのは、SOx、NOx、CO、光化学オキシダントなどの大気汚染物質を対象とする場合です。

平均化時間を1か月から1年とするのは、CO2やオゾンから温室効果やオゾン層破壊の関係を調べるときです。

よって、(2)の「数分」が誤りで、正しくは「数秒」となります。

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