H26年 公害総論 問10 問題と解説

平成23年度の環境省による全国公共用水域の水質測定及び地下水測定(概況調査)に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 公共用水域の人の健康の保護に関する環境基準は、ほとんどの地点で達成されている。
  2. 公共用水域の人の健康の保護に関する環境基準の達成率が低い項目の一つとして、ひ素がある。
  3. 河川、湖沼及び海域の中でBOD又はCODの環境基準達成率が最も低いのは湖沼である。
  4. 地下水の水質汚濁に係る環境基準のうち、トリクロロエチレン等の揮発性有機化合物については、前年度に比べて超過率に大きな変化はない。
  5. 地下水の水質汚濁に係る環境基準の超過率が高い硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の主な汚染源としては、化学工場や半導体工場が挙げられている。

 

 

 

 

 

正解 (5)

 解 説    

硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素の超過率が高い(3.6%)のは事実ですが、主な汚染源は「化学工場や半導体工場」ではなく、「施肥、家畜排せつ物、生活排水」となっています。

化学工場や半導体工場には重金属類が排水に含まれていることがある一方、窒素などの有機物は少なめです。これらについては、家畜や人間の排泄物の寄与が大きいです。

また、選択肢(1)~(4)はどれも正しいですが、内容は大事なので、ぜひ押さえておくと良いと思います。公共用水域の水質測定及び地下水測定の最新の数値はこちらのページにまとめてあります。

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