H26年 公害総論 問7 問題と解説

地球温暖化に関する(ア)~(オ)の記述のうち、誤っているものはいくつあるか。(IPCCの第四次評価報告書(2007)による)

  • (ア) 大気中に存在するガスのうち、温室効果が最も大きいものは、水蒸気である。
  • (イ) 過去100年間にCO2の大気中濃度は約80ppb増加した。
  • (ウ) 過去100年間の全球平均地上気温は、約0.7℃上昇した。
  • (エ) 今世紀末の全球平均地上気温は、20世紀末に比べ最大で約4.0℃(2.4~6.4℃)上昇すると、予測されている。
  • (オ) 今世紀末の平均海面水位は20世紀末に比べて最大で約60cm下降すると、予測されている。
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正解 (2)

 解 説    

(ア)について、温室効果が最も大きいガスは水蒸気で合っています。

(イ)について、二酸化炭素濃度は現在、0.04%(=400ppm)くらいです。100年前と比べて、約80「ppb」ではなく、約80「ppm」ほど増えています。ちなみに、ppbはparts per billionで十億分率のことで、ppmはparts per millionの略で、百万分率のことです。

(ウ)も正しいです。IPCCの第四次評価報告書では、0.74℃と記載されています。

(エ)も正しい記述です。いくつかのシナリオが考えられていますが、そのうち最も悪い(気温が上がる)シナリオでは、約4.0℃(2.4~6.4℃)上昇すると考えられています。

(オ)は、「下降」ではなく、正しくは「上昇」です。温暖化によって南極の氷が融けて水になり、これによって海面が上がります。最大で約60cmという数字は合っています。

よって、(イ)と(オ)の2つの選択肢が誤っています。

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