H25年 大気有害物質特論 問10 問題と解説

JISのICP発光分析法による排ガス中のカドミウムの分析に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 試料溶液を誘導結合プラズマ中に噴霧し、カドミウムによる発光を測定する。
  2. 試料には、原則として水とアルコールの混合溶液を用いる。
  3. プラズマは石英製多重管ノズルの先端部にコイルを置いた構造のトーチで発生させる。
  4. 高濃度のナトリウム、カリウム、カルシウムなどは測定を妨害する。
  5. カドミウムのほかに、鉛、ニッケル及びマンガンを同時に定量することもできる。

 

 

 

 

 

正解 (2)

 解 説    

ICP発光分析装置は多くの金属イオンの分析に長けています。その試料として使う溶媒は、多くの金属を溶かすことのできる酸であると好都合です。酸といっても塩酸や硫酸だと塩や不動態を形成する金属もあるので、硝酸を用います。

よって、「水とアルコールの混合溶液」ではなく、正しくは「水と硝酸の混合溶液」となります。

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