H25年 汚水処理特論 問1 問題と解説

汚水処理計画に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 汚水処理装置の設置計画に入る前に、工場内で排水の量及び濃度を極力減らすように努力する。
  2. 製品の歩留まりの向上が、排水の汚濁負荷を減少させることがある。
  3. 洗浄工程で向流多段洗浄を採用すると、洗浄工程からの排水濃度が低下する。
  4. 水使用合理化を進めれば、排水量原単位は小さくなる。
  5. 排水の量や水質の時間変動が大きいときは、調整槽を設けて平均化するとよい。

 

 

 

 

 

正解 (3)

 解 説    

向流多段洗浄だと、洗浄液と洗浄対象物が同じ方向に流れる場合と比べて接触機会が増えるため、洗浄水の量も少なくて済みます。

また、この方法を取ることにより、洗浄対象物の下流が洗浄液の上流ということになるため、ある程度洗浄されたあとの物を綺麗な洗浄水で洗い、まだ全然洗浄されていない物をやや汚れている洗浄水で洗うことができます。このように、向流多段洗浄は有利な洗浄方法といえます。

以上より、少量の洗浄水でしっかりと洗浄が行えるということは、排水濃度はそれだけ濃くなることを意味します。よって、(3)の「低下する」が誤りで、正しくは「上昇する」です。

コメント