R2年 汚水処理特論 問5 問題と解説

 問 題     

凝集分離に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 水に懸濁して安定な分散状態を保っている微粒子が凝集剤などによって凝集して生じる粗大粒子をコロイドという。
  2. 水の中の安定な微粒子分散系に、反対荷電を持つ微粒子やイオンを添加して荷電を中和すると凝集が起こる。
  3. 無機凝集剤の代表的なものには、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硫酸鉄(Ⅱ)、塩化鉄(Ⅲ)などがある。
  4. 凝集剤の添加量を原水の水質分析値から推定できない場合は、ジャーテストによって実験的に決定する。
  5. 攪拌が強すぎると、凝集によって生成した凝集体が破壊されて再分散してしまうので、ある凝集反応系に特有の最適攪拌条件が存在する。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

(1)の説明文は「コロイド」ではなく、「フロック」のことです。

コロイドとは、直径0.001~1μmくらいの微小な粒子のことを指す言葉です。つまり、(1)の文章の前半にある「水に懸濁して安定な分散状態を保っている微粒子」というのがコロイドのことで、このままでは水に懸濁しているので分離して処理するのが難しいです。

そこで、(1)の後半に書かれているように、凝集剤を使って大きくて重い粗大粒子(=フロック)にして、水に沈むようにします。水に沈殿させれば分離できたことになり、除去は容易です。

以上から、正解は(1)です。

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