R3年 大規模大気特論 問10 問題と解説

　問 題　　　　　

我が国の大規模設備における大気汚染物質の発生に関する記述として、誤っているものはどれか。

1. 製鉄所の硫黄酸化物排出防止対策として、鉄鉱石の低硫黄化が図られてきた。
2. 製鉄所の鉄鋼プロセスでは、焼結炉以外にも窒素酸化物の発生源がある。
3. 石炭火力発電用ボイラーでは、窒素酸化物が発生する。
4. 製油所の水素化精製装置で副生する酸性ガスに含まれる硫黄分は、主に二酸化硫黄である。
5. 重油焚き火力発電設備では、三酸化硫黄ガスの発生が問題となる。

　解 説　　　　

(4)に関して、製油所の水素化精製装置において副生するガスは「二酸化硫黄」ではなく、「硫化水素」です。この硫化水素は、クラウス法により硫黄として回収されます。

よって、正解は(4)です。

クラウス法について詳しく知りたい方は、H25年 問7の解説を参照してください。