H25年 大規模大気特論 問7 問題と解説

大規模設備における大気汚染物質排出防止対策に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. 製油所の硫黄回収設備では、硫化水素はクラウス反応により硫酸として回収される。
  2. 石炭火力発電用ボイラー排ガス中の窒素酸化物は、主にアンモニア接触還元法により除去される。
  3. セメント工場のロータリーキルンでは、ロータリーキルンそのものが高い脱硫性能を有しているため、通常、排煙脱硫装置は不要である。
  4. ごみ焼却炉設備の湿式排ガス処理装置では、塩化水素とともに硫黄酸化物も除去される。
  5. 製鉄所の焼結炉における硫黄酸化物対策として、近年、活性炭や活性コークスを用いた乾式脱硫法の導入が進んでいる。

 

 

 

 

 

正解 (1)

 解 説    

クラウス反応により、硫化水素は硫黄として回収されます。クラウス反応の化学反応式は以下の通りです。

第一段階:

第二段階:

この2つの反応を合わせると、以下のようになります。

このままでも構いませんが、係数を整理するため各項を2掛けて3で割ると、次のように表せます。

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