ビル管理士試験 2019年 問22 問題と解説

 問 題     

環境衛生に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

  1. 許容限界とは、生物が耐えきれなくなるストレス強度の限界のことである。
  2. 労働者の有害物質による健康障害を予防するために、許容濃度が日本産業衛生学会より勧告されている。
  3. 有害物による特定の反応においては、曝露量が増加すると陽性者の率は増加する。
  4. 集団の反応率と有害物への曝露量との関係を、量-影響関係という。
  5. 学校における環境衛生の基準は、学校保健安全法で定められている。

 

 

 

 

 

正解 (4)

 解 説     

(4)の「量-影響関係」が誤りで、正しくは「量-反応関係」となります。2つの違いは以下の通りです。

  • 量-影響関係:有害物の負荷量と個体レベルにおける障害などの程度の関係
  • 量-反応関係:有害物の負荷量と集団の反応率との関係

どちらの場合も横軸には「有害物の負荷量」を取りますが、縦軸が異なります。

量-影響関係のときは、縦軸には例えば「健康影響度」といったものを使います。低いうちは軽微な影響を示し、高くなるにつれて、重篤な疾病や死亡のような影響を示すことになります。

一方、量-反応関係の縦軸は「集団の反応率」となります。全体を1としたときの割合になるので、この場合は影響の度合いは数字として現れません。反応がある/ないを判断する一定の基準を設けて、それより上か下かで分類します。

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