TDMが必要な代表的な薬物

代表的な TDM 対象薬物を以下に列挙します。※治療域の値は、日々変化しています。※また、施設によって異なる基準が用いられることもあります。※あくまでも、一例としてご覧ください。

【抗てんかん薬】(TDM対象薬、多い。) 
例)フェニトイン 治療域:10~20μg/mL
特徴:代謝過程に飽和が見られ、非線型性を示す。

【強心配糖体】 
例)ジゴキシン 治療域:0.5 ~ 2.0 ng/mL
特徴:半減期長い。1.5 日。2-コンパートメントモデルで説明できる動態を示す。新生児、妊婦などに、類似物質が存在することがある。影響を考慮する必要あり。

【抗不整脈】(適応多い) 
例)リドカイン

例)ベプリジル Ca拮抗。
特徴:致命的副作用の回避のために至適濃度を決定。ここ10年ぐらいの話。

^^^^^^以下 雑感。^^^^^^^

国試には不要。

「ベプリジルの至適血中濃度」のような『新しいスタンダード』をどんどん作り出せる分野が TDM!病棟業務の傍ら実験計画考えて、会議通してデータ集めて(100人分ぐらい集めたみたいです。)論文にまとめて、広めていって ・・・という流れだったそうです。全てはよりよい薬物治療のためにという努力に、ただただ頭が下がります!

^^^^^^以上 雑感。^^^^^^^^^

【喘息】 
例)テオフィリン 治療域 10~20 μg/mL
特徴 代謝過程に飽和が見られ、非線型性を示す。

【抗生物質】(適応多い)
アミノグリコシド系 ゲンタマイシンなど(治療域は、各薬剤による。)

特徴:トラフ(谷の部分)とピーク(山の部分)を見る。※トラフは、副作用防止のため。※ピークは、効果の確認のため。

【躁病】 
リチウム製剤 治療域 0.4~1.2mEq/L
特徴:日本で初めての TDM 対象薬

【免疫抑制剤】 
シクロスポリン 治療域 100~400ng/mL
タクロリムス 治療域 5~20ng/mL

特徴 血球にも分布。「全血試料」で分析。

+α 以下 2 剤 H24対象に追加。
※エベロリムス 免疫抑制 シロリムス誘導体。
※ミコフェノール酸 免疫抑制

以上です。

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