TDM とは、目の前の患者にふさわしい投与設計、薬物療法を行うためのモニタリングです。代表的な手法が、適宜血中濃度を測定しつつ用法・用量を調節していく というものです。TDM の必要性が高い薬物とは
1:血中濃度と薬効に相関があり、かつ 2:治療域が狭かったり、体内動態の変化が大きかったりして一律な用法・用量では問題が生じ、しかも 3:血中濃度測定以外で効果判定をしかねるような薬物です。
TDM の診療報酬として、特定薬剤治療管理料があります。「特定薬剤治療管理料の請求ができる薬物が TDM を行う薬物」としておさえておけばよいと考えられます。保険適用が認められている薬剤について、TDM の有用性が公式に認められていると解釈できるからです。近年、抗がん剤や新たな免疫抑制剤 についての適用が認められ順次適応が拡大しています。
^^^以下、雑感。補足。^^^
国試に不要。
一つ忘れてはいけないのは、TDM 業務が初めて保険点数化されたのは昭和 55 年であり(炭酸リチウムが対象。)その後 TDM の治療面での有用性が確認されるとともに対象薬剤がどんどん拡大され、点数も引き上げられてきたという歴史です。
TDM の今後は(もちろんそれだけでなく薬学、薬剤師の未来も)、これまでを作ってきたのと同様に、これからの薬剤師の働きにかかっています。
雑感 続き。話題転換。
TDM という、精緻かつ迅速な検査によって、より「キレがあるが扱いが難しい「怖い」薬」を相当程度、十分に安全に使える というイメージ。これは激しく、工学的なイメージ。原子力工学とかとパラレルって何となく感じる。
一方で、この分野は医療の、薬学の、ごく一部ってことも間違いない。端境で生まれ、育まれてきたこれらの知識、実践がどう全体に活かされていくのか?ほんと、薬剤師の役割、試されてる時代だな~。なんて思う。こういった流れの中で、薬学教育が 6 年制になったことに社会の変化の可能性を実感する。
薬剤師が採血さらっとできて自分で必要だって思った時に即座にTDMできたらいいのに。。。とか、もっと簡便な TDM(唾液は期待大!) が必要なんじゃないかな。とも思う。これらの実現にはメディカル工学 的な力 がすごく発揮できる分野であるような。。。などなど。未来をよくする種はほんと身近に揃っているなぁ。。。
^^^ 以上 雑感 ^^^
以上です。
コメント