クリアランスとは、及び全身クリアランスについて 肝クリアランス および 肝固有クリアランス を前提とします。
全身 CL と、薬物動態パラメータの関係として重要なのは、以下の2 つの式です。全身 CL = ke・Vd、全身 CL = D/AUC
この2つの式ですが、どちらも『薬物の消失速度=クリアランス×薬物濃度』 から導くことができます。
すなわち、まず式を少し変形して 『CL = (-dX/dt) / C』 とします。※クリアランスを CL、消失速度を -dX/dt、薬物濃度を C としました。薬物の消失速度=ke・X かつ X/C = Vd を代入すれば 「CL = ke・Vd 」 となります。
また、今度は元の式を変形せず 『-dX/dt = CL・C』 のまま、式の両辺を、t = 0 ~t = ∞ まで積分します。まず左辺です。速度を積分すれば、「消失した薬物量」がわかります。時間∞までいけば、投与した薬物が全て消失し投与量と等しくなります。つまり、左辺の積分した結果は「投与量= X」 です。次に右辺です。CL は、t によって変化しない定数と見ます。すると問題は C の積分です。y = C を t = 0 ~ t = ∞まで積分したものは、正に AUC といえます。従って、CL = D/AUC です。
以上です。
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