乳剤の型と性質

乳剤(エマルション)とは、互いに混ざらない2種の液体の一方が、微細な液滴として他方に分散しているもののことです。乳剤の型は大きく4つあります。すなわち、o/w, w/o, w/o/w, o/w/o です。o:oil, w:water, 「/」はinと呼びます。右側にある文字が、より外の相を表しています。多層にすることにより、マッサージクリームにおける新しい使用感を実現するといった分野に応用されています。

o/wと、w/oの区別は、色素法等で確認します。o/wは、外側が水なので、水溶性色素、すなわちメチレンブルーやメチルオレンジで染まります。w/oは、ズダンⅢ(赤色)で染まります。

乳剤に、内相を添加し続けると、内相の比率が増加していき、ある点を境に内側と外側が逆転します。この現象を転相と呼びます。

乳剤は、長時間放置すると、2相に分離します。層状に分離する現象をクリーミングと呼びます。この状態は、振ればもとに戻ります。

液滴同士が付着し、集合体が生成する現象のことを、凝集と呼びます。凝集したものが更に融合する現象は、合一と呼びます。合一が進行すると、最終的には2相に完全に分離します。

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