国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R5年 問97解説

 問 題     

自殖性植物であるコムギの粒色は赤から白へ連続的な変異を示す。赤と白の 2 系統を交配したところ、F1 世代では全ての個体は中間色であり、自殖した F2 世代では赤から白まで 11 の表現型クラスに分離した。この粒色の変異が連鎖していない 5 対の相加的な遺伝子によって決まっているとすると、F2 世代において、白となる個体の割合として最も妥当なのはどれか。

ただし、5 対の遺伝子は、効果が等しく、環境との相互作用を示さず、適応度に差がないものとする。

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

赤から白の 11 の表現型クラスに分離した とさらっと書いてありますが、よく観察して分類できたな!すごい… と感動する設定でした。白、赤1、赤2 …、赤 10 の 11 種類ということですね。赤 1 からだんだん赤 10 へと濃くなっていくというイメージでよいと考えられます。

AABBCCDDEE と aabbccddee から、F1 AaBbCcDdEd を得て、ここから自殖した時の白の個体の割合が問われています。ちなみにですが、F1 は赤 5 に対応します。

配偶子として 「abcde」 ができる確率は 1/25 です。共に abcde が出会った時のみ 白と考えられるので、1/25 × 1/25  = 1/210 です。


以上より、正解は 5 です。

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