国家公務員総合職（化学・生物・薬学）R5年 問76解説

　問 題　　　　　

大腸菌の遺伝子の転写機構に関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「RNA ポリメラーゼは、σ 因子に結合した RNA ポリメラーゼ ㋐ 酵素と呼ばれる複合体を形成してプロモーターを認識する。σ 因子は、RNA 鎖の合成が ㋑ と RNA ポリメラーゼから離れ、㋒ される。」

 

 

 

 

 

　解 説　　　　　

㋐ ですが
「コア酵素」＋「σ 因子」で「ホロ酵素」と呼ばれる複合体を形成し、プロモーターを認識します。㋐ は複合体なので「ホロ」酵素です。正解は 3 ~ 5 です。

㋑、㋒ ですが
転写が「始まる」と、σ 因子は RNA ポリメラーゼから離れて「再利用」されます。㋑ は「始まる」、㋒ は「再利用」です。

以上より、正解は 4 です。