問 題
糖質に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。
㋐ 哺乳類の乳に含まれるラクトースは、ガラクトースとグルコースが β ‒ 1,4 結合した還元性を示さない二糖で、牛乳より人乳に高濃度で含まれており、スクロースより弱い甘味を呈する。
㋑ 甲殻類の外骨格や菌類の細胞壁を構成するキチンは、N ‒ アセチル ‒ D ‒ グルコサミンが β ‒ 1,4 結合でつながった直鎖状のムコ多糖であり、ヒトの消化酵素では分解されない。
㋒ ゴボウやキクイモの根茎に含まれるイヌリンは、フルクトースが β ‒ 2,1 結合で 30 個程度つながった貯蔵多糖であり、腸内細菌叢の改善効果が期待できる水溶性食物繊維に分類される。
㋓ アミロースは、グルコースが β ‒ 1,4 結合でつながった直鎖状の貯蔵多糖であり、ヒトの消化酵素で分解される。
1.㋐、㋑
2.㋐、㋒
3.㋐、㋓
4.㋑、㋒
5.㋑、㋓
正解.4
解 説
㋐ ですが
ラクトースは、二糖類の中で還元性を「有する」糖です。㋐ は誤りです。牛乳より人乳に高濃度 及び スクロースより弱い甘味という記述は妥当です。
㋑ は妥当です。
甲殻類の外骨格や、菌類の細胞壁を構成する キチン についての記述です。
㋒ は妥当です。
ゴボウやキクイモの根茎に含まれる イヌリン についての記述です。
㋓ ですが
アミロースは、α – グルコース分子がグリコシド結合 (α1 → 4 結合) によって重合し、直鎖状になった高分子です。「 β – 1,4 結合」ではありません。㋓ は誤りです。
以上より、正解は 4 です。
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