国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R5年 問60解説

 問 題     

食品成分に関する次の記述の ㋐、㋑、㋒ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「㋐ は、基本味の中で最も閾値が低く、様々な疎水性の物質によって生じる。食品に含まれる ㋐ 成分のうち、構造上テルペンに分類される ㋑ は、㋒ の ㋐ の主成分である。」

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

㋐ ですが
「閾値が低い」とは、わずかな量でも知覚できると考えればよいです。閾値は大きい方から 甘味、塩味、酸味、苦味 の順です。苦味が最も閾値が低くなります。㋐ は「苦味」です。正解は 3 ~ 5 です。


㋑、㋒ ですが

テルペン はイソプレン (C5) を構成単位とする炭化水素です。生薬成分や精油などに含まれる成分です。ビールに苦味を与えるホップの成分として、主に苦味成分であるイソフムロン類が知られています。

カフェインは
窒素が含まれる環状構造で、アルカロイドの一種です。
テルペンではありません。

リモニンはテルペンの一種ですが、柑橘類などに含まれます。
「キュウリの主成分」ではありません。


以上より、正解は 3 です。

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