国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R5年 問49解説

 問 題     

再生医療等製品に関する記述㋐、㋑、㋒のうち、妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。


㋐ 再生医療等製品は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律 (薬機法) の規制対象であり、条件及び期限付承認制度が適用可能である。

㋑ CAR‒T 細胞療法は、がん患者から採取した末梢血由来 T 細胞にがんを認識する遺伝子CARを導入して増やし、再び同じ患者へ戻す治療法である。

㋒ ヒト骨髄由来の間葉系幹細胞は、移植後に起こる免疫反応である急性移植片対宿主病の治療に用いられる。


1.㋐
2.㋐、㋒
3.㋐、㋑、㋒
4.㋑
5.㋑、㋒

 

 

 

 

 

正解.3

 解 説     

再生医療等製品とは
(1)人又は動物の細胞に培養等の加工を施したものであって、

イ 身体の構造・機能の再建・修復・形成するもの
ロ 疾病の治療・予防を目的として使用するもの

(2)遺伝子治療を目的として、人の細胞に導入して使用するもの です。


㋐ は 妥当です。

再生医療等製品は、薬機法の規制対象です。

㋑ は妥当です。
CAR – T (Chimeric Antigen Receptor-T cell) 細胞療法についての記述です。

㋒ は妥当です。
間葉系幹細胞は、骨髄や脂肪組織に見られる細胞で、骨、軟骨、脂肪などに分化する多分化能を保持しています。ヒト骨髄由来の間葉系幹細胞は、急性 GVHD 治療に用いられます。


以上より、正解は 3 です。

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