国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R5年 問47解説

 問 題     

不整脈とその治療薬に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、妥当なもののみを挙げているのはどれか。


㋐ 薬剤性不整脈は、心電図上の QT 間隔延長を伴うことが多い。

㋑ Torsades de Pointes (トルサード・ド・ポアンツ) は、心室頻拍の一種である。

㋒ 血中カリウム濃度の変化は、不整脈の発生リスクに対して大きな影響を与えない。

㋓ ベプリジルは Ca2+ チャネルを遮断するため、心電図上の QT 間隔延長を起こしにくい。


1.㋐、㋑
2.㋐、㋒
3.㋐、㋓
4.㋑、㋒
5.㋒、㋓

 

 

 

 

 

正解.1

 解 説     

㋐ は妥当です。
薬剤性不整脈についての記述です。

㋑ は妥当です。
Torsades de Pointes (トルサード・ド・ポアンツ) についての記述です。

㋒ ですが
高カリウム血症に伴う不整脈を考えれば「血中カリウム濃度の変化は…大きな影響を与えない」という記述は不適切です。㋒ は誤りです。

㋓ ですが
ベプリジルは K+ チャネル含め、様々な受容体遮断作用を持ちます。ベプリジルの注意すべき副作用として QT 延長が知られています。㋓ は誤りです。


以上より、正解は 1 です。

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