国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R5年 問27解説

 問 題     

表面張力の濃度依存性に関する次の記述の ㋐、㋑ に当てはまるものの組合せとして最も妥当なのはどれか。

「溶液の濃度を変えた場合の表面張力変化と溶質の界面への吸着量との関係は、次のGibbs の吸着等温式で表される。

ここで、γ は溶液の表面張力、C はモル濃度、R は気体定数、T は絶対温度、Γ は表面過剰量である。

表面張力と各種溶質 (NaCl, CH3CH2OH, CH3 (CH2)11 OSO3Na) の水溶液濃度の関係は、図中のⅠ、Ⅱ、Ⅲの曲線のいずれかである。これらのうち、Ⅰの曲線をとる溶質は ㋐ であり、このとき C は ㋑ の値をとる。」

 

 

 

 

 

正解.2

 解 説     

㋐ ですが
Ⅰの曲線は、濃度が大きくなると表面張力が大きくなっています。このような挙動を示すのは NaCl です。1 型と呼ばれる、「NaCl」 のような表面不活性物質は、溶質が液体内部へと分散していくため、負吸着となり、界面張力は溶質の濃度上昇に伴い少しずつ増加します。正解は 1 or 2 です。

㋑ ですが
表面過剰量が減っていくので、Γ は負の値をとります。


以上より、正解は 2 です。

類題 薬剤師国家試験 102 回 問 172
https://yaku-tik.com/yakugaku/102-172/

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