国家公務員総合職(化学・生物・薬学)R4年 問83解説

 問 題     

細胞分裂に関する記述 ㋐ ~ ㋓ のうち、体細胞分裂と減数分裂で共通する事項として妥当なもののみを全て挙げているのはどれか。

㋐ 細胞分裂で生じる相同染色体の対合と交叉は、細胞分裂前期に起こる。

㋑ 細胞分裂で生じる娘細胞は親細胞と遺伝的に異なるが、娘細胞どうしは遺伝的に同一である。

㋒ 細胞分裂中期において、形成された二価染色体が赤道面上に整列する。

㋓ 細胞分裂中期において、複製された姉妹染色分体はコヒーシンによって接着している。


1.㋐
2.㋐、㋑
3.㋑、㋒
4.㋒、㋓
5.㋓

 

 

 

 

 

正解.5

 解 説     

㋐ ですが
相同染色体の対合、交叉は「減数分裂第 1 分裂」におきます。体細胞分裂ではおきません。「体細胞分裂と減数分裂で共通する事項として妥当」ではありません。㋐ は誤りです。正解は 3 ~ 5 です。

㋑ ですが
体細胞分裂では、娘細胞と親細胞は遺伝的に同一です。記述は減数分裂についてです。㋑ は誤りです。正解は 4 or 5 です。これにより、㋓ は妥当とわかります。

㋒ ですが
二価染色体は「対合した一塊の染色体」です。そのため、対合がおきる減数分裂のみで見られます。㋒ は誤りです。


以上より、正解は 5 です。

コメント